そして
「そして生活はつづく」を読んだ。
星野源の普段の生活をそのまま切り取ってそのまま文章にした感じで始まる。
そこには私もよくやってたいろんなバカなこと、失敗、妄想がある。
なんだ。やっぱり星野源も普通の人だ。
ようこちゃんや親父さんも時々登場して。
なんだ。やっぱり星野源も人の子だった。
ちょっと安心したわ。
一緒に生活するにはめちゃくちゃめんどくさい男だろうな…と正直に思う。
いや、まぁ人それぞれですからね。
今や国民的音楽家な星野源だが、10年くらい前はほんとにその辺にいそうなお兄ちゃんだ。
逆に赤裸々過ぎてびっくりする。
最近は自分の発言や行動が影響力を持ちすぎて一人歩きしてしまう事も多々あるだろうからか、そのプライベートはほとんど分からない…が、あまり変わってないんじゃない?
「そして生活はつづく」
「働く男」
「蘇る変態」
「いのちの車窓から」
本になる度に少しづつ薄れていく「普通」感。
ただ、共通しているのは「生きる」ことに対する執着心。
「そして~」は読み進めるに連れて星野源のへっぽこさ加減に笑ってしまうが、どんどん「星野源」の核心へ迫っていくかのように重いものがのしかかってくる感覚があった。
すごーく大きな課題?テーマ?をド直球でド真ん中に豪速球で投げられたような。
答えなんて生き抜いてみないとわからないような壮大な質問。
それは星野源自身が自分に投げる問いでもあり、同時に私にも同じことを投げてくる。
4冊全部読んだが、これが一番重かったように思う。
日々の生活の中で感じる孤独だったり、いろんな煩わしさをかわしながら、時に立ち向かいながら。それでも生活はつづくから。
何回も読み返せる本だと思う。
その時の自分の心情で、星野源からの質問は変わってくるだろう。